京都発草木裕子のカラーセラピーRYBカラーリーディング

色を「解説する」「語る」について

色を「解説する」「語る」について

今年に入ってからスタートした「色の意味、徹底解説」講座第2期の次の開講準備をしながらふと思ったこと。

色のことを話すのが大好きなのですが、ちょっとした表現の違いで、目指すことがかわるのではないか?と。

色を解説する

色を「解説する」は、色彩学的な見地から、それがどのような色なのか?また、どのような意味を持つのか?を伝えるときに使います。

この場合は、自分の考えや思いは入れずに話すことなのでしょう。根拠を持って知識をもとに理論的に。

説明するとも言えるでしょう。

これは、たとえば色をマーケティングやデザインに活用する際に必要なこと。

また、カラーセラピーやクライアントさまが選ばれた色についてお伝えするときも、この「解説する」をしています。

客観的にその色の意味をお話をすることですね。

カラーセラピーやカウンセリングはここからスタートして、クライアントさまの心の状態を引き出すトリガーにできます。

そこからの展開がカラーセラピーやカウンセリングとなり、その人にとって大切なメッセージを見つけるお手伝いです。

色を語る

一方で、色を「語る」と表現すると、そこには思いや気持ち、情景が浮かんでくるような伝え方に。

また、その色にまつわる感覚や背景も合わせて綴るような感じでしょうか。情緒的になりますが、これも大切なことのように思います。

ここでは、事実が大事なのではなく、色から何を感じるか?何が伝わってくるかを語ることです。

このようなことを考えていると、印象派画家のモネを思い出しました。絵画で色を語った画家だと私は感じています。

有名な作品に「睡蓮」のシリーズがありますが、モネは特別な眼を持っていたと言われています。彼は光と水をテーマに描き続けました。

また、光で変わる自然の色を見ようと睡蓮の庭を作ったのです。そして、その絵からもわかるように実際の色ではない色も表現しています。

でも、この絵を見ていると、季節はいつ頃なのか?時間帯は?
また、どのような心情を表しているのか?何に惹かれて何を伝えたいのか?などを色から語れるのです。

もちろん主観だけでなく、色彩心理的な解説も入れながら、そこに潜むストーリーを紡ぎ出す。それが「色を語る」と考えられるのだと思います。

これができると、色の世界の楽しみ方が変わります。